【第6章】人間関係と情報疲れ──デジタルストレスの正体
✅ 疲労の原因は“身体”だけじゃない
現代人が感じる慢性的な疲れのなかで、見落とされがちな要素があります。それが「人間関係」や「情報過多」からくるメンタル的な疲労です。
例えば…
- LINEやSNSの返信が義務のように感じてしまう
- 通知音が鳴るたびに気が休まらない
- 他人と比べて焦ったり、落ち込んだり
- 職場や家庭での対人ストレスが抜けきらない
これらは“見えないストレス”として心に蓄積し、結果として体の疲れにも影響を与えるのです。
✅ 情報疲労=脳のオーバーヒート
スマホやSNSから得られる情報は便利ですが、処理する脳のキャパシティには限界があります。
脳科学では「情報量が多すぎると、集中力・判断力・感情調整力がすべて低下する」ことが証明されています。
情報疲労の症状チェック:
- なぜかイライラしやすい
- 考えがまとまらない
- 仕事や趣味への集中が続かない
- 他人の投稿に過敏に反応してしまう
これらはすべて、情報処理の過負荷によるサインです。
✅ 人間関係の“圧”がじわじわ心を削る
他人に気を遣いすぎる人ほど、疲れがたまりやすい傾向にあります。
特に「いい人でいなきゃ」「嫌われたくない」という思いが強いと、自分の感情よりも相手を優先してしまい、その結果として内側にストレスを抱え込んでしまうのです。
→ 頭痛・肩こり・胃腸の不調など、体の不調として現れることも少なくありません。
✅ デジタル疲れ・人間関係疲れを解消するコツ
🌿 情報断食(デジタル・デトックス)
- 1日30分でも「スマホを見ない時間」を意識的に作る
- 朝起きてすぐ・寝る直前のスマホ習慣をやめる
- 通知オフにして“呼び出されない空間”を作る
🌿 “ノー”と言う練習
- すべての誘いや依頼を受ける必要はない
- 「無理のない距離感」で関係性を保つ
- 自分の感情に正直になることで、疲れにくくなる
🌿 心の疲れに効く「内省の時間」
- 感情を書き出す(ジャーナリング)
- 自分の疲れ具合を点数化してみる(0〜10で主観チェック)
- 無理せず人と距離をとる日も“自分への優しさ”
✅ “外の声”より“内の声”に耳を傾けよう
情報化社会のなかで、「何を取り入れるか」ではなく、「何を手放すか」が回復のカギになることもあります。
疲れや不調の原因が、実は「体」ではなく「心の使いすぎ」だったとしたら?
まずは、余計な情報・無理な関係性から、自分を守ってあげてください。

【第7章】“本当に休める”時間を作る──リセットの習慣化
✅「休んでいるのに疲れが抜けない」の正体
多くの人が「休日に寝ていたのに疲れが取れない」と感じる経験があるのではないでしょうか?
実はこの“休めていない感覚”の多くは、脳や神経系が常にオンの状態にあることが原因です。
つまり、肉体は横になっていても、脳が働き続けている状態。これでは回復にはつながりません。
✅ “本当に休める”とは「リセットできる」こと
真の意味で「休む」とは、ただ何もしないことではなく、自律神経・思考・感情・筋肉など、すべてを一度“リセット”することです。
そのためには以下のような意識的な休息時間が必要です。
✅ 回復力を高める3つの“休息習慣”
🧘♀️① 無刺激タイムをつくる(五感リセット)
- 照明を落とす
- 音楽やTVを消す
- スマホを触らない
- 目を閉じて深呼吸だけを繰り返す(5分でもOK)
このように感覚刺激を減らす時間を意図的に設けることで、脳と神経の興奮が鎮まり、内臓の働きも整ってきます。
🌿② 自然との接触(グラウンディング)
- 朝、太陽光を浴びる
- 裸足で芝生や土の上を歩く
- 木の多い公園で10分以上ゆっくり歩く
これは自律神経の調整に非常に効果的です。地面を感じること=グラウンディングは、精神的な安定にもつながると言われています。
💭③ 思考の空白を作る(マインドフルネス)
- “今ここ”の感覚に意識を向ける
- 呼吸や足裏の感覚に集中する
- 過去や未来を考えない時間を数分でも持つ
思考過多は疲労を助長します。瞑想が苦手でも、ボーッとする時間を意識的に取り入れるだけで脳の回復は進みます。
✅ リセット習慣は「毎日少し」が効く
- 毎日の中で「5分だけ深呼吸する時間」
- 食事中はスマホを見ないルール
- 入浴時は明かりを落とす
こうした小さな工夫の積み重ねが、“疲れをためない体”をつくってくれます。
逆に「週末だけに回復を頼る」のは限界があるのです。
✅ 最も大切なのは「回復する習慣をつくること」
仕事や家庭のことが忙しくても、“1日数分”のリセットは誰にでもできます。
「今、疲れが取れない」と感じているなら、それは「休み方」が間違っているだけかもしれません。

【第8章】「疲れにくい人」の生活習慣に学ぶ
~エネルギーを“漏らさない”人は何が違うのか?~
疲れやすい人と疲れにくい人。その違いは体質だけではなく、日々の“習慣”の積み重ねによるものです。ここでは、慢性疲労を寄せつけない人たちの共通点を分析しながら、あなたの生活に取り入れられるヒントをお届けします。
✅ ① 朝のリズムが整っている
疲れにくい人の多くは「朝の習慣」が整っています。
たとえば…
- 同じ時間に起きる(週末も大きく崩さない)
- 朝日を浴びる(体内時計をリセット)
- 軽く体を動かす(ストレッチや深呼吸など)
これにより、自律神経の切り替えがスムーズになり、日中の疲労蓄積を最小限に抑えることができます。
✅ ② “小さなストレス”を上手に流す
慢性的な疲れの元になるのは、実は日常に潜む“微細ストレス”です。
疲れにくい人は、ストレスを溜める前に「ガス抜き」の工夫をしています。
- 5分間の“何もしない”時間を確保する
- 感情を言葉にする(書き出す・人に話す)
- 呼吸に集中する時間をもつ(マインドフルネス)
ストレスに「気づき」、こまめに手放すことが疲労予防の鍵です。
✅ ③ 食事の内容が「補修型」になっている
疲れにくい人は、日々の食事で「体を修復する栄養」を自然に取り入れています。
ポイントは以下の通り:
- 良質なタンパク質(魚・卵・豆類など)を意識
- 抗酸化食材(緑黄色野菜・ベリー・きのこなど)を多めに
- 血糖値が急上昇しないよう、間食や主食を工夫
また、水分をしっかり摂ることも老廃物の排出や代謝の助けになります。
✅ ④ 夜の「脳の整理」ができている
疲れやすい人は、就寝前までスマホを手放せず、情報過多で脳が休まりません。
一方、疲れにくい人は以下のような“クールダウン習慣”を取り入れています。
- 寝る前1時間は画面から離れる
- 照明を暗くして読書や音楽などで過ごす
- 頭の中をノートに書き出してから布団に入る
このような「入眠前のルーティン」が脳を静め、深い眠りを誘発します。
✅ ⑤ “無意識の消耗”を見直す
疲れにくい人は、何気ない日常動作の「ムダな力み」にも敏感です。
- 歩き方に力が入りすぎていないか?
- デスクワーク中に肩が上がっていないか?
- スマホを持つ手に不自然な緊張がないか?
自分の体の使い方を観察し、脱力ポイントを増やすことも、疲労軽減の大きな鍵です。
🔍まとめ:疲れにくい人は「無理をしていない」
疲労に強い人は、特別なことをしているのではなく、“回復しやすい習慣”を日常に組み込んでいるのです。

無理に頑張るのではなく、「頑張らなくても回復する体と心をつくること」が大切です。
【第9章】日常に取り入れたい「疲れない習慣術」
「疲れたら休む」だけでは、慢性疲労は解決しません。
本当に疲れにくい身体と心を作るには、“疲れない生活習慣”を日常に取り入れることが大切です。
ここでは、今日から取り組める簡単な習慣術を5つ紹介します。
✅ 習慣①「朝の光」を浴びる
朝起きたらカーテンを開けて太陽光を浴びましょう。
太陽光は体内時計(サーカディアンリズム)をリセットし、自律神経の切り替えをスムーズにしてくれます。
これにより「起きている時間の質」が上がり、夜も自然と眠りやすくなります。
🌞 Point:最低でも5〜15分、窓越しではなく直射日光が理想。
✅ 習慣②「姿勢」を整える
猫背やスマホ姿勢で呼吸が浅くなると、脳も酸欠気味になり、慢性的なだるさを感じやすくなります。
意識して背筋を伸ばし、腹式呼吸を行うだけでも体の回復力は高まります。
🧘♀️ Point:イスに座るときは坐骨で座り、骨盤を立てる意識を。
✅ 習慣③「食事は3色+温かい汁物」
偏った食事は疲労の元。主食・主菜・副菜の「3色」に、汁物を加えることで消化が助けられ、内臓疲労の予防にもなります。
冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎは体を冷やし、代謝を落とします。
🍲 Point:味噌汁やスープを朝食に取り入れると、1日の代謝も上がります。
✅ 習慣④「こまめに水分補給」
脱水は集中力や筋肉疲労、血流の悪化を招き、知らないうちに疲労を増加させます。
特に疲れを感じやすい午後や運動後は、意識して水や白湯をこまめに摂る習慣をつけましょう。
💧 Point:1回100〜150mlを数回に分けて。冷え性の人は常温や白湯で。
✅ 習慣⑤「夜のリセット習慣をつくる」
睡眠の質は、就寝前1時間の行動で決まります。
寝る直前までスマホを見る、強い光を浴びる、食べ過ぎる…こうした行動は交感神経を刺激し、疲れが抜けにくくなります。
🌙 Point:就寝1時間前は「光・音・食」を減らし、心と体を落ち着ける時間に。
✍️ まとめ:疲れない人の共通点は「生活リズムの安定」
疲れない人は、特別なことをしているわけではありません。
「朝日を浴びる」「呼吸を深くする」「寝る前にスマホを見ない」といった、小さな積み重ねを習慣にしています。
慌ただしい現代でも、1日5分、意識するだけで体は確実に変わっていきます。
慢性疲労から抜け出すための第一歩として、まずは1つから始めてみましょう。
【第10章】慢性疲労からの回復ロードマップ(総まとめ)
「休んでも疲れが取れない…」そんなあなたに必要なのは、“治し方”ではなく、“整え方”です。
ここでは、これまでの章を踏まえて、慢性疲労を根本から改善し、疲れにくい身体と心を取り戻すためのロードマップを紹介します。
✅ Step 1:まずは「今の状態」を知る
疲労は“見えない不調”です。だからこそ、言語化と見える化が大切。
次のようなツールを活用して、自分の疲労度を把握しましょう。
- ✔ 疲労日記をつける(朝昼晩の体調、気分、睡眠)
- ✔ 簡単な疲労チェックリストを使う(例:「だるさが3日以上続く」「朝起きたときに疲れがある」)
- ✔ スマートウォッチやアプリで睡眠・心拍数・ストレスレベルを記録
🗒 Point:「記録」こそが、回復戦略の第一歩です。
✅ Step 2:回復の“妨げ”を取り除く
どんなに頑張っても、疲労の原因が日常に潜んでいれば回復しません。
まずはマイナスを減らすことからスタートしましょう。
- ❌ 夜中のスマホ
- ❌ 寝不足・過労・遅すぎる食事
- ❌ 姿勢の悪さや呼吸の浅さ
- ❌ 食生活の偏り(特に糖質依存)
🚫 脱・“頑張りすぎ体質”も大事です。
✅ Step 3:「回復しやすい体」に整える
ここからはプラスを積み重ねるステージです。
各章でお伝えしてきた“疲労回復に効く習慣”を以下に再整理します。
項目 | ポイント |
---|---|
睡眠 | 就寝90分前から暗めの環境・スマホを遠ざける |
呼吸 | 横隔膜を意識した腹式呼吸を習慣に |
食事 | タンパク質・鉄・ビタミンB群・マグネシウム |
水分 | 小まめに常温水 or 白湯で代謝促進 |
運動 | 軽いストレッチ・ウォーキング・ヨガなど「疲れを残さない動き」 |
姿勢 | 骨盤を立てて呼吸と連動した自然な姿勢に |
✅ Step 4:「習慣」にする
大切なのは、「今日だけ頑張る」ことではなく、「毎日続ける」こと。
以下のような工夫で、習慣化のハードルを下げましょう。
- 🕒 タイマー・リマインダーを使って水分補給やストレッチを促す
- 📝 寝る前に“今日の疲労度”を10段階で記録する
- 🛏 ベッドサイドにアロマや音楽を置いて“回復スイッチ”を作る
- 👟 朝のウォーキングを「音声配信を聴く時間」に変える
🔁 習慣は、「ラク」で「楽しい」と続きます。
✅ Step 5:専門家のサポートを受ける
慢性疲労が長く続く、何をしても改善しないときは、迷わず専門機関へ。
- 内科・心療内科・漢方外来
- 理学療法士や整体などのボディケア
- 睡眠外来や栄養士のサポートなど
「自分ひとりで治す」よりも、「他者の視点を借りる」ことで回復が早まります。
🔚 最後に──疲れは「敵」ではない
疲れは、あなたの体と心からのメッセージです。
その声を無視せず、耳を傾け、丁寧に向き合っていけば、必ず回復の道が開けます。
日々の選択の積み重ねが、「疲れにくい人生」をつくっていくのです。

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